ついに本試験…(11月14日)

8時起床。熟睡できて穏やかな気持ちで目覚めました。昼食は軽く食べるだけにするため、朝食を昼食並みにとりました。義理の弟君が司法書士試験当日の朝にヴァイオリンを弾いてから試験に臨んだら脳が活性化されて絶好調だったという話を聞いていたので、私もそれにあやかって、30分くらいピアノを弾きました。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「悲愴」第2楽章と「月光」第1楽章です。

かーやんとゆーたんに見送られながら10時半に出発。JRの駅まで20分くらいかけてゆっくりと歩きながら今まで頑張ってきたことを思い返していました。そして今日までやってこれたのは家族や両親をはじめとする周りの人たちの助けがあったからこそ、みんなに対する感謝の気持ちを胸に会場に向かいました。

試験開始の1時間半前に到着したにもかかわらず、ものすごい数の受験生がキャンパス内に屯していました。会場には12時にならないと入れないので、めいめいの場所でおにぎり等食べながら最終チェックに勤しんでいます。私もキャンパス入口付近で各予備校が配布していた最終チェックのパンフを眺めていました。

試験会場が開いたらすぐに荷物だけおいてから外に出て、集中力対策で持参してきたチョコレートを立て続けに7つ食べました。その後12時から12時半までの間に2回もトイレに行きました。相当緊張していたんでしょうね。200人くらい入る教室で席は真ん中よりも少し前寄りでした。この中で合格できるは10人程度か…。周りを見渡すと年配の方がかなりいました。エライなあ、この勉強をあの歳でやってきたとはホントに頭が下がります。

12時半から試験監督員から説明がありました。当然といえば当然ですが、携帯電話は電源を切って茶封筒に入れて封をした上でカバンにしまうように言われました。なかなかの徹底ぶりですね。それと机の上には筆記用具、消しゴム以外は置いてはダメ、腕時計も置いてはダメと何とも杓子定規な指示がありました。試験開始後1時間はトイレでも途中退室はできないとのことでしたので、ダメ押しでもう一度トイレに行きました。そして試験開始まで10分を切りました。心臓が痛いほど鼓動を強く打っています。

13時、ついに試験が始まりました。模試の時の経験から、解く順番を決めていました(@多肢選択式3問A記述式3問の論点書き出しB一般知識の文章理解3問C法令の五肢択一40問(問題番号順に)D一般知識の残りの11問E記述式の答案を完成)。最初に多肢選択式をやるのは、従来は比較的易しい問題が出ていたので、これで頭のウォーミングアップをすること、いきなり難問にぶつかって焦るようなことがないこと、という理由でした。

ざっと問題を一通り俯瞰してから問題をとりかかるのはいつもの通り。事前に聞こえてきた噂はやはり本当で、問題冊子のページ数は昨年度から2割弱増えていました。そして…いざ多肢選択式問題にとりかかると未だかつて見たことがないほど難しい…、しかも空欄が多すぎてどの語句も該当しそうでなかなかしぼり切れない…、正直、非常に焦りました。いつもなら3問を10分くらいで切り抜けるところが、3問解き終わったら15分以上過ぎてしまいました。

次に記述問題を見ると、1問目の行政法はオーソドックスな問題でしたが、2問目・3問目の民法がこれまた一筋縄ではいかない問題でした。結局十分なメモ書きができないまま、文章理解へと進みますが、これまでの6問でかなり動揺してしまい、頭の中が真っ白になってしまいました。しかも教室内の温度が試験開始後から明らかに上がっており、暑くしてイライラ…文章を読んでいてもさっぱり頭に入りません。結局文章理解3問中1問しか確信を得られないまま、法令択一へと進むことになりました。

基礎法学、憲法と難問・奇問が続き、こりゃえらいことになった、もうダメかもしれないと思ったその時、「これは他の人も絶対出来ていないはず」と思い直し、試験開始から1時間近く経過してようやく冷静さを取り戻しました。ここが私にとってのターニングポイントでした。行政法は昨年度よりも難しかったものの、きちんと勉強してきた人にはとれるべき問題がかなりありました。実際、私も見直しマークをほとんど付けることなく快調に19問解き終えました。この時点で1時間40分経過、まあ想定内です。

次に民法、またしても難問揃い、大半が事例問題で1問あたりのボリュームが大きく、見ただけで気持ちが萎えそうな問題ばかりでした。それでもこのくらい時間帯からチョコレートパワーが効いてきたのか集中力を切らすことなく9問とその後の商法・会社法の5問を解き終えました。正直言って、自信のある問題はあまりありませんでした。私法系は過去問の勉強が全く通用しないようなレベルの問題ばかりだったのです。この時点で残り50分。これで時間切れだけは回避できたと思いました。

一般知識の問題は、政治・経済・国際・社会等の分野は完全にヤマを外され、オーソドックスな分野からの出題は全くありませんでした(ちなみに私は「裁判員制度」、「選挙制度」、「政治資金規正法」、「生物多様性条約」の中から少なくとも1問は出題されるとヤマをはっていました。今でも全く的外れなヤマ賭けではなかったと思っています)。一方で情報通信は比較的オーソドックスな出題でした。大半の問題は完全に選択肢をしぼり切れないまま答えを決めざるを得ないという感じでした。この感じでは足切りも十分にありうべしです。

最後に記述式を40字程度の解答にまとめる作業です。論点書き出しが不十分だったため、一から検討し直すような感じになってしまいました。行政法は必要なキーワードは全て書きだせましたが、民法は解答を作り上げるので精いっぱい、民法の2問はあくまでも部分点狙いでした。

そして一通り解き終えて残り時間10分、模試の時に見直しで答えを変えて点数を落とすことが多かったので、ファースト・インプレッションに賭けようと思い、ざっと見直しする中で余程のことがない限り答えは変えないというスタンスでいき、結局答えは変えないまま16時タイムアップ!

ページ先頭へ 前へ 次へ ページ末尾へ