現実を知るまで(5〜6月)

GWが終わると同時に勉強を開始。日中は家では一人なので絶好の環境でしたが、抗うつ剤の副作用で特に午前中は眠くなるし、家に籠るのは病気を治す上でもマイナスだと判断し、ファミレス、スターバックス、マクドナルド等で勉強していました。

朝、かーやん・ゆーたんを保育園・駅に送ってから朝食をとり、洗濯を済ませたらすぐに、ファミレス等で勉強、昼食は一旦家に戻り前の晩の残りものを食べて、午後は保育園のお迎え時間までまたファミレス等で勉強、帰宅してゆーたんにTVを見せておいて、夕飯の用意、食後、家事が一通り終わったらまた勉強…と一気に勉強一色の生活へと舵を切ることになりました。もう勉強開始の時期としてはとうにタイムリミットを過ぎてしまっています、最初からエンジン全開でいかなくてはなりません。

まず昔それなりに自信のあった記憶力に対する過信を完全に捨て去ることが必要と考え、とにかくその場で理解できなくてもどんどん先に進めて早い段階で一通り終わらせて回数をこなすことに努めようという方針でやっていました。またある程度の勉強時間を確保することが必要でしたので、勉強以外の誘惑から逃れるべく、毎日の勉強時間を記録することによって、自分自身を律するようにしていました。この時期は1日あたり6時間以上勉強することを自分に課していました。

経済的な事情もあり、今回は独学でやることに決めていました。古本屋で大手予備校の行政書士試験用のテキスト一式を半額で購入して、憲法、行政法、民法、商法、基礎法学、一般知識を3週間程度で一気に通読しました。商法、一般知識以外はかつて公務員試験で勉強したことがありますが、十数年前のことなので、全くといってよいほど覚えていません。せいぜい初学者とのアドバンテージは法律の勉強に対する抵抗感が少ないということくらいしかなかったかもしれません。

ある意味、新鮮な気持ちで取り組めて、新しいことを次々と覚えられることがそれなりに楽しく感じられました。しかし…日々呆けて過ごしてきた人間が急に受験生になるのはいきなり一番重いギアで自転車をこぎ始めるようなもの、とてもエネルギーを必要とする時期でした。しかも体調も本調子とは到底言えない状態でした。

どこの予備校でもアウトプット(問題演習)中心の勉強を推奨していたので、つらいつらいインプットの勉強が一通り終わったら、過去問題集、予想問題集を買ってきて、毎日ひたすら問題を解きまくり、またインプットの勉強に戻るという繰り返し。インプットの勉強をかなり我慢してやったせいか、既に勉強開始1カ月にしてかなりの問題を正解できるようになっていたので、これはあと5カ月あれば楽勝だろうと内心高を括っていました。6月に入り、大手予備校の問題集を購入して、記述対策にも手をつけ始めました。

6月中旬のある日、記述対策で何かいい本がないかとインターネットで探していたところ、あるサイトに出会いました。これが私の勉強に対するスタンスを変えることになります。

●独学で押忍!!行政書士試験!合格道場


このサイトには、過去10年の過去問全問、それ以前の重要な過去問、練習問題(過去問の改題、オリジナル問題、司法書士試験過去問・宅建過去問等を加工した問題等)、ウェブ模試2回分等の計3,000問以上が掲載されていて、丁寧かつ詳細な解説(予備校の問題集よりもずっと有益だったと思います)も付いていて、さらに試験のことや学習方法等に関する詳細なFAQや道場ニュースや情報交換・分からないところ教えあう場としての掲示板等、独学者にとってはかゆいところに手が届くくらいきめ細やかなフォロー体制が構築されていて、しかも無償で提供(現在は会員制になり有料)してくれるという、何ともボランティア性の高い素晴らしいサイトです。道場生はこのサイトの主管理者であるwebmaster様には足を向けて寝ることはできないと思います。

いざ、問題を解いてみるとそれなりにできていると自信のあった憲法ですら全然分かりません。あれ?これはたまたま単なる意地悪な問題だっただけなのかな?…しかし、何問解いても同じような状況が続きます。要は過去問に準拠したテキストを読みこんでから過去問をやればできるのが当たり前なのです。つまり私は少しひねられれば全然対応できなくなってしまう程度の知識しか身についていなかったというわけです。今になって考えてみれば当たり前の話ですが、難解な法律を1カ月や2カ月で何とかできると思う方がおかしいわけです。

この日を境に私の試験に対する本気度が変わりました。


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