西加奈子「あおい」

◆読了日:2015/08/01
◆個人的評価:
◆書き下ろし 180ページ(小学館・2004/06/20)


<あらすじ>

二七才、スナック勤務のあたしは、おなかに「俺の国」と称した変な地図を彫っている三才年下のダメ学生・カザマ君と四か月前から同棲している。ある日、あたしは妊娠していることに気付き、なぜか長野のペンションで泊り込みバイトを始めることに。しかし、バイト初日、早くも脱走を図り、深夜、山の中で途方に暮れて道の真ん中で寝転んでしまう。その時、あたしの目に途方もなく美しい、あるものが飛び込んでくる―。



<たーやんの独断的評価>

西加奈子さんの作品は初見。昨年「サラバ」で直木賞を受賞した大変な売れっ子作家さんですね。本作品は、表題作「あおい」と「サムのこと」の中編2作から成ります。「あおい」はデビュー作だそうです。

いやあ、正直言って、良さが全然分かりませんでした。心象風景の描き方が優しく、文体もとても心地よいのですが、内容が全然入ってこないという感じでした。おそらく20代の人にはいいのかなという感じがします。「お前はもうオッサンだから良さが分からないのだよ」と突き付けられた感じがしました。

まだ1冊では何とも評価しにくいので、近いうちに「きいろいゾウ」と「さくら」を読んでみたいと思います。「サラバ」はあと1年待っても図書館から手元に届きそうにありません。