今、「バスジャック」がブームである―。バスジャックが娯楽として認知されて、様式美を備えるようになった不条理な社会を描く表題作。回覧板で知らされた謎の設備「二階扉」を設置しようと奮闘する男を描く「二階扉をつけてください」、大切な存在との別れを抒情豊かに描く「送りの夏」など、著者の才能を証明する七つの物語。
◆読了日:2015/07/18
◆個人的評価:
◆「小説すばる」連載 228ページ(集英社・2005/11/30)
<あらすじ> 今、「バスジャック」がブームである―。バスジャックが娯楽として認知されて、様式美を備えるようになった不条理な社会を描く表題作。回覧板で知らされた謎の設備「二階扉」を設置しようと奮闘する男を描く「二階扉をつけてください」、大切な存在との別れを抒情豊かに描く「送りの夏」など、著者の才能を証明する七つの物語。
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三崎亜記さんの作品は2007年に読了した「となり町戦争」以来。本作品は、「二階扉をつけてください」、「しあわせの光」、「二人の記憶」、「バスジャック」、「雨降る夜に」、「動物園」、「送りの夏」の7編の短編から成ります。どれも不可思議な話ばかりで、それぞれカラーがだいぶ異なりますので、人によって好みが大きく分かれそうです。個人的にはこの中では唯一の中編「送りの夏」が一番よかったです、心が洗われるような感じがしました。表題作の「バスジャック」はいまいち。 |