中学二年生の名倉祐一が部室の屋上から転落し、死亡した。屋上には五人の足跡が残されていた。事故か?自殺か?それとも…。やがて祐一がいじめを受けていたことが明らかになり、同級生二人が逮捕、二人が補導される。閑静な地方都市で起きた一人の中学生の死をめぐり、静かな波紋がひろがっていく。被害者家族や加害者とされる少年とその親、学校、警察などさまざまな視点から描き出される傑作長篇サスペンス。
◆読了日:2015/07/16
◆個人的評価:
◆「朝日新聞」連載 512ページ(朝日新聞出版・2013/02/28)
<あらすじ> 中学二年生の名倉祐一が部室の屋上から転落し、死亡した。屋上には五人の足跡が残されていた。事故か?自殺か?それとも…。やがて祐一がいじめを受けていたことが明らかになり、同級生二人が逮捕、二人が補導される。閑静な地方都市で起きた一人の中学生の死をめぐり、静かな波紋がひろがっていく。被害者家族や加害者とされる少年とその親、学校、警察などさまざまな視点から描き出される傑作長篇サスペンス。
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物語の世界にあっという間に引き込まれて、一気に読了しました。いじめの構図、中学生の世界、それを取り巻く親、教師、警察、検察、弁護士…とてもリアルでした。何かの少年事件をモデルに書いているんでしょうかね、どこか既視感を覚えるような場面が多かったように思います。やはり子を持つ親としては、親目線で読むことになり、いじめた側、いじめられた側のいずれにも自分を重ねて読むことになるでしょう。個人的には結末がすっきりしなくて、不満が残りましたが、読者をひきつける力は凄まじいものがありました。 |