桐野夏生「だから荒野」

◆読了日:2015/07/14
◆個人的評価:
◆「毎日新聞」連載 417ページ(毎日新聞社・2013/09/25)


<あらすじ>

傲慢な夫や息子たちに軽んじられながら、家庭をささえてきた主婦・朋美は46歳の誕生日、ついに反旗をひるがえす。衝動にかられ夫自慢の愛車で家出、「初恋の男が長崎にいるらしい」という理由で、長崎に向かって高速道を走り始めるのだった。奪われた愛車と女の連絡先の入ったゴルフバックばかり心配する夫を尻目に、朋美は自由を謳歌するが――冒険の果てに、主婦・朋美が下した「決断」とは?



<たーやんの独断的評価>

なかなか面白い作品で、一気に読み終えました。桐野さんの作品にしては読後感が爽やかで、とても読みやすいと思います。コアなファンには少し物足りない作品かもしれませんが、それでも人間の悪意のようなものを描かせたら他の追随を許さないという感じでさすがです。読み捨て本としておススメです。