
独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件の謎を追うが、そこには別の思いもあった。
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る長編ミステリ。
◆読了日:2014/09/17
◆個人的評価:(4.5)
◆「歴史街道」連載 371ページ(PHP研究所・2013/05/02)
<あらすじ>![]() 独り暮らしをしていた老人・秋山周治が何者かに殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、ブログにアップする。ブログを見て近づいてきたのが、警察庁に勤務する蒲生要介。その弟・蒼太と知り合った梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも、事件の謎を追うが、そこには別の思いもあった。 「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る長編ミステリ。 |
この本を図書館に予約をかけたのは1年以上前で、ようやく手元に来ました。相変わらず、東野作品は人気が高いようです。このところ、どれを読んでも商業主義でワンパターンという印象が強かったので、あまり期待していませんでしたが、この作品は面白かったです!待った甲斐がありました。 伏線が巧みに張り巡らされて、ワクワクしながら読み進めることができると思います。黄色いアサガオは江戸時代には存在した、それが今はない、その歴史的経緯を知る数少ない者たちが誰にも言えず密かに奮闘しながら解決していきます。 「負の遺産」とは何か、それを誰かが引き継いでいかなければならない、そういったことを考えさせられる作品でした。久々に濃厚な読書の時間を過ごさせてもらったという感じです。 |