地方には、光がある―物語が元気にする、町、人、恋。とある県庁に突如生まれた新部署「おもてなし課」。観光立県を目指すべく、若手職員の掛水は、振興企画の一環として、地元出身の人気作家に観光特使就任を打診するが…。「バカか、あんたらは」。いきなり浴びせかけられる言葉に掛水は思い悩む―いったい何がダメなんだ"掛水とおもてなし課の、地方活性化にかける苦しくも輝かしい日々が始まった。
◆読了日:2013/10/06
◆個人的評価:
◆「小説 野性時代」連載 492ページ(角川書店・2013/04/05)
<あらすじ> 地方には、光がある―物語が元気にする、町、人、恋。とある県庁に突如生まれた新部署「おもてなし課」。観光立県を目指すべく、若手職員の掛水は、振興企画の一環として、地元出身の人気作家に観光特使就任を打診するが…。「バカか、あんたらは」。いきなり浴びせかけられる言葉に掛水は思い悩む―いったい何がダメなんだ"掛水とおもてなし課の、地方活性化にかける苦しくも輝かしい日々が始まった。
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このところほとんど読書はしていませんが、まれに読書しても読書記録に残すのをサボっていたので、たまには簡単に書いておきます。 ブログ等で合格者の記事などを見ていて、いかに厳しい試験なのか思い知らされて、朝まで寝付けませんでしたので、一気に読了してしまいました(^^ゞ。読み物としては単純に面白かったです。でもストーリーに奥行きはありませんので、印象には残らない作品かもしれません。 この作品が書かれたのは2年くらい前です(既に文庫化されています)が、今をときめくワード「おもてなし」、高知県庁に実在する課の名前のようです。元役人としては、役所の役所たるところがなかなか面白かったです。よく内部事情まで取材されている様子が分かりますよ。パブコメ(パブリックコメントのこと)や斬新な発想等を駆使して前例主義やセクショナリズムを正面突破しようとするところがこの作品の最大の醍醐味ですが、そのプロセスにおいては、なかなか民間の目線になれない役人の姿、調整に次ぐ調整で妥協の産物になってしまい、耳触りばかりよく結局何が言いたいのかよく分からない成果物ができてしまうところとかも興味深いと思いますよ。 個人的にはこういう地域振興のために汗を流している姿は少し羨ましかったりもしますね。元々、私が公務員を目指したのはそのあたりに原点がありましたからね。結局、中央官庁に勤めてみると、実態は思い描いていたものと全く違いましたけどね…(^_^;)。 |