妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。連続レイプ犯。。水曜の夜ごと、川辺は暗い衝動に突き動かされる。救命救急医と浮気する妻に対する、嫉妬。邪悪な心が、無関心に付け込む時――。
◆読了日:2012/02/06
◆個人的評価:(3.5)
◆「野性時代」連載 285ページ(角川書店・2011/08/31)
<あらすじ> 妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。連続レイプ犯。。水曜の夜ごと、川辺は暗い衝動に突き動かされる。救命救急医と浮気する妻に対する、嫉妬。邪悪な心が、無関心に付け込む時――。
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桐野夏生さんの新作。久々にゾクリさせるような桐野節復活!という感じでしたが、扱っているテーマの割にはストーリーが短すぎです。十分に登場人物が描き切れていないような感じでしたし、内容を端折っているせいか、構成も若干雑な印象を受けました。 でも、やはり売れっ子直木賞作家です。登場人物が多く、章ごとに語り手が変わりますので、人間関係が頭の中で整理しにくいですが、メリハリが利いていて、絶妙のテンポ感で読者をラストまで一気に連れて行ってくれます。 ラストで、ツイッターやネットにより主人公が追い詰められていくシーンは実に痛快です。 |