■読了日:2011/10/16
■個人的評価:
■「小説新潮」連載 302ページ(新潮社・2011/07/20)
<あらすじ> マキとフミは、できたてホヤホヤの「新米きょうだい」。二人の心は、近づいたり離れたり、すれ違ったり衝突したり…。こんなふうにして、わたしたちは少しずつ家族になっていく。母を亡くした小学四年生のフミ。親の離婚で苗字も学校も変えなくてはならなかった六年生のマキ。それぞれの父母が再婚して「家族」となった二人の少女が過ごした始まりの日々を、やさしく見つめる姉妹小説の決定版。 |
家族小説といえば重松さんですね。今回も期待を裏切りませんでした。何と言っても、子供の目線で描かれる微妙な心象風景が秀逸です。 健気なフミ、不器用なゆえに無愛想になってしまうマキ、そしてそれを見守る両親も試行錯誤…。普通の家族ならば何でもない一言やしぐさがステップファミリー特有の微妙な空気を作り出す…そして、必要以上にお互いが思いやり、そして気にし過ぎたり…とぎくしゃくしながらも、少しずつ本当の家族になっていきます。切なさの中にも、家族みんなの優しさがグッときます。登場人物がみんないいし、読後感もとても爽やかです。おススメです! |