読了日:2011/06/23
個人的評価:★★★☆☆
「小説現代」連載 339ページ(講談社・2010/07/15)
<あらすじ> バチスタの原点を追ってついに海外へ!おなじみの大学病院を舞台にシリーズ中もっとも派手な手術が登場。富国モナコも絡み日本医療を考える小説はさらにエキサイト!「ブラックペアン」につづく第2弾 |
まずは、本作品をお読みになる場合、「ブラックペアン1988」(←これは面白かったです。私は★×5をつけています)の続編になりますので、そちらを読了してからこちらを手にとってください。 例によって架空の町・桜宮市を舞台にした医療ストーリーで、今まで書きあげられてきた作品の順番と時代は前後します。今までの作品の中では、「ブラックペアン1988」と「螺鈿迷宮」との間に位置するものです。また、海堂さんのデビュー作品である「チーム・バチスタの栄光」、その主人公である若かりし日の桐生恭一がチョイ役で出てきます。 ざくっとした感想ですが、非常に読みやすく海堂ワールド全開で、桜宮シリーズのファンにはたまらない作品だと思います。が、正直言ってもうこのネタにも飽きてきました。シーズン○とかあるような海外ドラマを見始めてしまって、実はそんなに面白くないのに、観ないわけにもいかなくなってしまったというのと同じような惰性的な読書になりつつあります。 ラストの物足りなさからすると、十中八九、2、3年後に設立されることになる心臓外科専門病院を舞台とする続編が出ると思います。本作品でまた強烈な個性の持ち主が現れましたので、このまま続編が書かれずに終わるはずはありません。このシリーズはいつまで続くんでしょうかねえ。海堂さんは最近次々と新作を出していますけど、そちらの評判はどうなんでしょうかねえ。 |