山田悠介「キリン」

読了日:2011/03/22
個人的評価:★★★☆☆
書き下ろし 397ページ(角川書店・2010/09/30)


<あらすじ>

天才精子バンクで生まれた二人の兄弟。兄の秀才は偉大な数学者の遺伝子を受け継いで幼い頃から才能を発揮するが、笑うことのない子供だった。「次こそパーフェクトベイビーを」という母親の期待を背負って生まれた弟の麒麟はノーベル賞受賞者の遺伝子を受け継ぎ、容姿も優れていた。ところが麒麟の学力は4歳で突然成長が止まり、母と兄から見放されてしまう。それでもなお、家族の絆を求める麒麟だが、兄弟の前に残酷な運命が立ちはだかる!才能とは何か?幸せは遺伝子が決めるのか?山田悠介が描く、感動と戦慄のサスペンス。



<たーやんの独断的評価>

山田悠介さんの作品を読むのは8作目。どの作品にも共通して言えることですが、ホントに現実感がなく中身がないです。それにストーリーにこれといった哲学もありません。それにも関わらず…下らないと思いつつも、何故か読んでしまうのです。おそらく、それが山田悠介さんの人気なんだと思います。ものすごい速筆らしく、ストーリーのネタは次々と湧いてくる方のようです。読んでいても一気に書き上げているんだろうなということは想像できます。まあいわゆる読み捨て本なので、肩ひじ張らずに読書したい時におススメです。