三浦しをん「まほろ駅前番外地」

読了日:2010/01/16
個人的評価:★★★★☆
「別冊文藝春秋」連載 286ページ(文藝春秋・2009/10/15)


<あらすじ>

第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。



<たーやんの独断的評価>

読書記録によると私が「まほろ駅前多田便利軒」を読んだのは2年8か月前のようだ。はっきり言って全く内容は覚えておらず、登場人物も多田と行天くらいしか覚えていなかったが、雰囲気だけは読んでいるうちにだんだん思いだしてきた。

本作品は多田便利軒で登場した人々のその後、それぞれが主人公となったショートストーリー、「光る石」、「星良一の優雅な日常」、「思い出の銀幕」、「岡夫人は観察する」、「由良公は運が悪い」、「逃げる男」、「なごり月」の7篇からなる。読むにあたって前作を知らなくてもおそらく影響はないので、多田便利軒未読の人にもおススメできるが、できれば2作続けて読むと一層良さが分かるのではないか。

そのままマンガになりそうなストーリーで、読書が苦手な人でもさらっと読むことができる本だ。行天の謎の部分が残っているなど、まだまだ明かされていないことがたくさんありそうなので、続編が期待できそうだ。