読了日:2010/01/11
個人的評価:★★★☆☆
「本とも」連載 290ページ(徳間書店・2009/05/31)
<あらすじ> 美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ〜。高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。 |
「神去(かむさり)」とは地名、「なあなあ」とは三重県の山奥の方言で「ゆっくり行こう」とか「まあ、落ち着け」という意味。テーマが何と林業。実に地味なものを選んだものだ。よく取材されていて、多くの人が楽しめるように作られている。斜陽産業である林業にスポットを当てて、奥深い山での暮らし、神隠し、祭などを織り交ぜつつ、村の人々の人間模様をほのぼのと描いている。一応、青春小説になるのだろうか。 ラストの祭りのシーンはなかなかの迫力。どこかのお祭りがモデルになっているのだと思うが、とにかくハチャメチャ。さすがにこれを映像化するのだったら、CGを使わないとスタントマンではもたないかもしれない。 私は図書館の返却期日に追われていたので、ゆっくり読めず良さが分からなかったが、三浦氏の独特のユーモラスな世界に読者はとりこになることだと思う。ちなみに世間のレビューを見ると高評価の人が多い。 |