読了日:2009/11/11
個人的評価:★★★☆☆
「小説すばる」連載 281ページ(集英社・2008/09/10)
<あらすじ> 新たな門出を祝う34歳の離婚式。 友人の風変りな離婚パーティで顔を合わせた5人の男と女。動揺、苛立ち、虚しさ、自分を取り戻そうとするのだが、揺れるこころが波紋をなげる。それぞれが見つける新たな出発を描いた長編小説。 |
以前図書館に予約して手元に来たものの、その時は読んでいる時間がなくてそのまま返却した。要予約の対象外となっていたので借りてみた。 大学時代の仲間5人組がそれぞれの道を歩み始めて十数年後。彼らを取り巻く人間模様を中心に15ヶ月間が描かれている。登場人物たちが私と同世代を生きてきているので、共感できる点が多々ある。仲間内でしか理解し合えない閉鎖的なグループって傍から見ると感じ悪いのだろうが、中にいると異様に居心地がよいものだ。その点は非常に共感できる。でもその中でただただ安穏と生きていては成長できないものだということは痛感させられる。 ストーリーに劇的な出来事が起きないからこそのリアリティがあるが、その分一貫して淡々とした雰囲気なため、読みやすいのになかなか読み進められず、読了に時間がかかってしまったせいなのか、読後感がいまいち。今日読み終わったのに、もう何が書いてあったかあまり思いだせない…。 |