帚木蓬生「インターセックス」
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読了日:2008/12/19
個人的評価:★★★☆☆
書き下ろし460ページ(集英社)

テキスト ボックス: 〜オビの解説より〜
生殖と移植では「神の手を持つ名医」と評判の岸川卓也院長が率いる、贅沢な施設と高度な医療を誇るサンビーチ病院。泌尿婦人科医の秋野翔子は岸川に請われてこの病院に勤務することになった。そこでは性同一性障害やインターセックスの患者たちへの性転換手術やさまざまな治療が行われていた。翔子は「人は男女である前に人間だ」と主張し、人知れず悩み、絶望の淵にいた患者達のために奔走する。やがて翔子は、彼女に理解を示す岸川の周辺に不可解な変死が続いていることに気づく…。

わたしの身体に触れないで



















<Review>

帚木蓬生氏の作品を初めて読んだ。テーマは重く、専門用語も多いが、そこにサスペンスが織り交ぜてあるし、読みやすい文章になっているところが多くの読者をひきつけるのだろう。同氏のアタマの良さをうかがわせる!今までに扱われたことのないテーマらしく、子供がいる私にとっては考えさせられた。結末に衝撃を受けるが、サスペンスのカラクリがややお粗末か…。読み終わってから気づいたが、本作品は帚木蓬生『エンブリオ』の続編らしい。失敗した…。